馬山の下仁田ネギ

下仁田町でしか育たないといわれるネギ。

(群馬県下仁田町馬山)

2008年の6月末のあまり天気のよくない土曜日。新たな地域での稚蚕飼育所巡りに着手した。

群馬県南西部、鏑川(かぶらがわ)に沿った地域がこれからのターゲットとなる。鏑川の上流地域は、町村で言えば南牧村、下仁田町、富岡市。中流から下流にかけては甘楽町、高崎市、藤岡市となる。上流の下仁田町から鏑川の両岸の飼育所を探しながら、下流の高崎市まで進む計画だ。

これまで、稚蚕飼育所に重点を置いて探訪してきたのだが、ここからはなるべく稚蚕飼育所以外のものも見るように心がけることにした。最初に紹介する、下仁田の特産のネギ畑もその一環だ。

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上信越高速道路の下仁田インターを降りるとそこは馬山(まやま)という地域で、ネギ作りが盛んだ。

「ネギ農家」というものに外見的な特徴があるのかどうかはわからない。はっきり言えば、無いのではないかと思う。建物の外観からすれば、はやりこの造りは明治以降の養蚕農家といっていいだろう。

手前がネギ畑、奥に見える黄緑色の作物はコンニャクだ。

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下仁田で生産される「下仁田ネギ」は、この地域でしか生育しないとされるブランド野菜だ。葉の青い部分も美味しく食べられるネギで鍋物などに適している。

その下仁田ネギにも何通りかの系統があるらしいのだが、特に馬山で生産されるものが下仁田ネギの特徴をよく表わしていると言われる。まさに下仁田ネギの中の下仁田ネギなのだ。

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馬山の別の場所で見かけた下仁田ネギ。

最近では品種改良によって、下仁田から離れた地域でも生育する品種が作られているようだが、味が劣るとされている。

実際、私が住んでいる徳島県でもたまに苗が売っていて、家庭菜園に植えてみたのだけれど育ちはよくなかった。

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馬山で見かけた養蚕農家。

道路から半地下室へ入れる入口がある。ここは桑の葉を貯桑する部屋だったのではないだろうか。

(2008年06月28日訪問)

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建築知識編集部 (編集)
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