泊まりの旅に限らず、私は遠出したときはなるべくご当地の温泉に入るようにしている。したがって、これまでにレポートしてきた旅でも、幾多の温泉に入ってきた。ちゃんと数えたことはないが、その数は200~300箇所くらいはいっていると思う。だが、温泉紹介は専門のサイトがけっこうあるし、肝心の浴室の写真が掲載しにくい関係から、本サイトでは温泉施設を紹介することはあえてしてこなかった。
その方針は今後も変わらないと思うのだが、それでもなお、紹介してみたいと思わせる“すきま"温泉がいくつかある。大島鉱泉はそのひとつだ。
お風呂は内湯のみ。泉質はほのかに硫黄臭がし、色はわずかに黄土色がかって見えた。名前だけの温泉ではなく、泉質は感じられる。
男湯の浴槽はカランからの鉱泉湯の投入だけの溜め湯。お湯を張った直後はめちゃ熱く、そのあとは冷めていくというタイプ。その証しに、湯もみ用の板が常備されている。(女湯には循環の口があるらしい。)
溜め湯は衛生上あまり客が多い施設には向かないが、本来の泉質を堪能しやすいし、落ち着いて入浴できるので、私は循環よりも好きだ。
おかみさんの言によれば、浴槽だけでなく、洗い場のカランも鉱泉水とのこと。
洗い場にシャワーがなく、脱衣所にドライヤーがないなど基本的には通向けなのだが、群馬県南西部では一度は行っておきたい温泉だ。
(2013年11月24日訪問)