これから雄川の西岸を南下するのだが、せっかくだから甘楽町の寺を観光することにする。通常、甘楽町の観光は雄川の東岸の小幡という町がメインになる。陣屋町が好きな人だったらそれなりに観光ができる場所なのだが、今回のルートではそのあたりを通らないので、甘楽町の甘楽町らしい部分は紹介できない。
川久保南飼育所から南をみると、紅葉山公園という丘陵が見える。そのふもとに福厳寺という寺があるので寄ってみた。
境内を隔てる山門などはなく、道路から直接境内になっている。
本堂は入母屋銅板葺きで、切妻向拝がついている。
小幡七福神めぐりのチェックポイントになっていて、境内の入口には福禄寿の石像があった。
このお寺は、堂の数が多いというわけではないが、境内に庭石や露天の石仏などを配置して参拝者を飽きさせない工夫をしている。
これは納骨堂だろうか。石室状のものがある。
水子地蔵。
石仏の如意輪観音を納めた、観音堂。
本堂の右側には玄関と庫裏。
本堂の左側には阿伽井屋と客殿。
客殿には東司が併設されている。
面白いのは、この客殿と本堂の間の渡り廊下。
渡り廊下がレールの上を移動するようになっているのだ。レールの上を移動する建築物というのは、なかなかお目にかかれない。
寺の参道にあった宝篋印塔。
塔身部分に新しい石が継ぎ足してあるように見える。
関東の宝篋印塔は、塔身部分に梵字が彫ってあるものだが、この塔は基壇部分に「宝篋印塔」の文字が彫られていて、塔身部分はのっぺらぼうだ。
これもしかして、塔身部分がないのが元々の構造だったのではないか。
(2008年07月12日訪問)