タンバッタィンドゥエイパゴダ

ドンイン村のドゥエイ寺院の末寺か。

(ミャンマーカレン州パアン)

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ラインカァ峠を越え、ズェガビン山脈の東麓に出る。

そのラインカァ村のはずれに、楽しそうな山門がある。

寺の名前は「タンバッタィン・ドゥエイ・パゴダ」。西麓にあるドゥエイ寺院と同じ宗派の寺らしい。あとで通訳さんい聞いた感じでは、ドゥエイという宗派はレーケーと同じように一種の新興宗教で、伝統的な仏教とは区別してとらえているようだ。

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寺へ向かう道に牛車がのんびりと進んでいた。

仕事を終え、家路に帰るところなのだろう。

時刻はもう夕方になっている。

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この牛車が進む参道の先、山のふもとに寺があるのだ。

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寺へ向かう途中に、たくさんの名前が書かれた看板がある。

この寺を建てるのに寄進した人のリストと思われる。

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境内に到着。

西麓のドゥエイ寺院に比べると、かなりこじんまりとしている。

大きな建物は2棟あり、左側がパゴダ遥拝所、右側が講堂と思われた。

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最初に目に入ってくるのは、講堂の前にある行者堂。

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カレン民族の伝統衣裳を着た像は、妙にリアル。

しかも眼鏡をかけているではないか。

このお寺を建てた開山なのかもしれない。

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めずらしいメガネ仏である。

メガネ仏といえば、ミャンマーのピィにあるシュエミェッマン寺院の仏像が有名だが、日本にも愛知県の大智院や埼玉県の喜多院などで見られる。

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パゴダの回廊の中にあったポスター。

この方がメガネ仏の本人なのであろうか。

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講堂の内部は、まだ工事中の風情。

特に何も置かれていない。

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続いてパゴダ遥拝所の建物へ。

祭壇には花やココヤシの実が供えられていた。ナッの祠などによく備えられる供物だ。

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パゴダ。

色が塗られていないコンクリ打ちっぱなしの仏塔である。

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亀腹の部分に、金色の色紙が貼り付けてあった。

まさか、色紙を貼り付けてパゴダを金ピカにしてしまおうってわけじゃないよね?

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パゴダの前にはお供えものを並べる台があり、その上には葉っぱを丸めたものが置かれていた。

メガネ仏のご本人が生前、葉巻きが好きだったのでお供えしているのか?

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作ってからあまり時間が経っていないと思われるお供えもあった。

やはり葉巻きか噛みタバコのようなものではないかと思う。

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講堂とパゴダ遥拝所のあいだに精霊棚、もしくは、餓鬼棚のよううなものがあった。

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やけに横に長い。精霊棚のアパートか。

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区画が分かれていて色紙で作られた小さな旗のような飾り付けがある。

おこわのようなものが置かれ、蝋燭を灯した跡が残っていた。

精霊へのお供え物であろう。日本のお盆が仏教とは異なる要素を持っているように、民俗宗教のお供えも上座部仏教とは別の宗教心からくるのだろう。

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紙と糸で作られた繊細な飾りものが精霊棚に取り付けられている。

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寺の仲見世で売られている奉納用の笠の細工にも似ている。

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小さな祠の前に、四角のコンクリのタタキが作られていた。伏して拝む場所だと思う。

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ほかにもクレーターのような形状のものがある。水をためて何かをするのだろう。

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このパゴダ、建物や境内は地味だが奉納物が面白い。そしてまた新たな謎が増えてしまった。

(2015年04月30日訪問)

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