タンガリー僧院

四方懸崖造りふう6階建て巨大本堂。

(ミャンマーカレン州パアン)

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パアン・ラインブエ街道を北に向かって走ると、右手の丘の上に巨大な寺院が見える。

基壇部分はまるで四方懸崖造りのようであり、屋上に大きなパゴダが乗っている。でも、まだ金色も塗られていないので建設中なのだろう。初めて見たときから1年近くたっているが、工事が進捗している感じはない。

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どことなく近寄りがたい雰囲気の寺なのだが、入ってみることにした。

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総門を入ると、長い並木道。

左右は運動場や畑になっている。

ザックを背負った少年が歩いていた。どうやらここは僧院が学校もやっているようだ。しかも、制服があるのだからかなり立派な学校と見た。

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巨大本堂が見えてくる。

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学校の校舎は、本堂のある丘の右側に並んでいる。

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本堂への登り口。

本堂は小山の頂上に建っているため、まず階段を登らなければならない。

ここで履物を脱いでいく。

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本堂の最下部に到着。

うわぁ、入りにくい雰囲気だなあ。工事中というより廃虚みたいな感じ。

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それでも勇気を出して本堂に入ってみた。

王様の像のわきから、少年が出てきた。

さっき歩いていた少年だろうか、このあと彼が建物を案内してくれた。

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最下層は僧房で、迷路みたいな通路に個室が並んでいる。

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いくつかはきれいに完成しており、すでに入居者がいるようだった。

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階段を上がると、工事現場のごとき空間に出る。床がまだ仕上げされていないが、最終的にはタイル敷きになるのではないかと思う。

満月祭の灯明のデコレーションがあるので、このフロアは使われているのだろう。

中央に正方形の部屋があり、少し床面が下がっている。

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部屋の中に入ると、内側にはまた8角形の小部屋がある。

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その小部屋の中には四面仏。

多層になった部屋の構造は、曼茶羅を表わしているのだろう。

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丘の上にも僧房のような建物があり、渡り廊下でつながっていた。

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「まだ、上があるヨ」

少年が階段を案内してくれる。

工事中で手すりもないので、登り降りはちょっと怖い。

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階段の位置はフロアごとにまちまち。

登るごとに「次の階段はどこだ~?」と迷う。

この感じは、ゲーム「ドラゴンクエスト」の王城やほこらの内部を探検している体験とおどろくほど似ている。フロアになにもなく、がらんとしているところもまるでゲームのマップみたいだ。

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最上階まで登ってみたが、パゴダ部分への出口には扉があり、外に出ることはできなかった。

このもどかしさもロールプレイングゲームっぽい。ゲームならこの先には重要なアイテムがあって、カギを探しに戻らないといけない流れだな。

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扉の隙間から見える範囲を写してみた。

最上階は他のフロアよりも、装飾が凝っていて、完成間近という様子だった。

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ドラクエなどのグラフィックデザインをしている人たちは、こういう場所を実際に体験しているのだろうか。

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途中のフロアは四方に壁がないので、外の景色がよく見える。

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南方向の風景。

なだらかな山並みはチャーインパゴタの山。

手前に見えるのはパアン空港だ。たぶん、1年に1回くらいしか使われないのではないかと思う。普段は牛が草を食んでいたりする。

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西方向の風景。

地名は後日知ったのだが、奥に見える山の付近はミザン村。山はミザン山だというようなことも聞いた。

いずれあそこにも行くことになるだろう。

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北方向の風景。

小さな山がいくつも見える。ラッカミ山とラッカミ村方面。

きょうは、これからあそこを目指すつもりだ。

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東方向の風景。

ウィブラー山。

聞いた話では、あの山にも洞窟があるという。いつか行ってみたい。

(2014年11月08日訪問)