パアン中央の小型ロータリーから南へ行く道。地図を見ると、パアン市街地からズェガビン山方面への最短ルートのように見えるのだが、実際には通行できない。道が途中で陸軍の敷地を通過しているため、ゲートがあって行き止まりになっているのだ。
しがたって、パアンで生活していてこの道に入ることはあまりない。
その道がゲートで行き止まりになっているすぐ手前に、アペヤーザージーコースーパゴダという小さな寺がある。
寺の建物は、緑色の山門と陸屋根の正方形の平面の僧房があるだけだ。
僧房の屋上にはパゴダが載っている。
下部が僧房、屋上がパゴダという構成は、以前に市内のガバーロンパゴダでも見たが、そのミニチュア版といったところか。
敷地に入ってみると、お坊さんが手すりのペンキを塗っていた。
ミャンマーは暑季と雨季のように極端な天候の国のためペンキの劣化も早いようで、お寺では頻繁にペンキの塗り直しがされている。
そしてこのように小さなお寺では、お坊さんや修行僧自らがペンキを塗っていることも珍しくないのだ。
参詣に来た旨を話すと、快諾してくれた。
それにしても良いカラダしてんな、お坊さん。
僧房の中は迷路みたいな雰囲気。
「こっちだよ。」
なんて狭い通路なんだ。この建物、設計ミスじゃないのか。
階段のある場所まで案内してくれた。
「この上へ行きな。」
そういうとお坊さんは仕事に戻っていった。
一人で屋上に登る。
登りっぱなには鐘つきがあった。
屋上は中央に仏殿、その周囲の8方向にお坊さんの像があり、お坊さんはみな仏殿のほうを向いている。
これは仏像というよりも、聖人紹介所の一種か。
座り方は正座、両手はヒザの上という珍しい印相だ。
8人のお坊さんが見つめる中心にあるのは仏殿。
部屋になっていて、陸や値の上にパゴダが載るという屋上屋だ。
仏殿の内部はモザイクミラーで彩られている。
面白いのは仏殿の表面。
コンクリではなく、鉄板でできているようだ。
大量に打たれた鋲が、ジャイアントロボっぽい。
階段を降りたところにも出口があった。こちらにはお寺のいわれを書いたチャウサという板碑があった。
こちらが正面なのか。
それにしてもどこが正面なのかもわからない変な建物だ。
僧房の中心部分はどうやらお坊さんの住居になっているようだった。
(2015年05月01日訪問)