プゥテキ僧院の周りの村、カレンニシナルをひと回りしてみた。村内には舗装された道路は一切なく、すべてこのようにラテライトが露出した赤い土の路面。
道を歩くおじさんが身に付けている白い装束は、プゥテキのお坊さん(寺男?)の衣裳だ。
村内の一角に、新しく造成された団地のようなエリアがある。自然に人家が建った感じではなく、一度に多くの家をまとめて建てた感じがする場所だ。
ここはドンイン村から移り住んだ信徒があらたに入植した場所なのだろう。
その団地の奥に、大仏っぽいものが見える!
近づこうと思って走り回るのだが、大仏の参道がなかなか見つからない。
やっと踏み分け道みたいなのを見つけて、大仏に近づくことができた。
どうも近くで参詣することを想定していないようだ。
大仏は高さ10mほどで、立像。どういうわけか集落にお尻を向け、東のほうを向いて立っている。
その造形は以前に紹介した、第1カレンニシナル大仏とよく似ている。そのときの考察では、過去仏か未来仏のような特殊な仏陀ではないかと書いたが、どうやらそんな回りくどいものではなく、教祖プゥテキそのものの姿だという話を聞いた。
つまり、村人はプゥテキのことを建前上「王様」と呼んでいるが、やはり内心では新たに現れた仏陀(=未来仏)だと見なしているのではないだろうか。
ただそれを言ってしまうと、いろいろと波風が立つので「王様」ということにしているのではないか。
ミャンマーのニュース番組でこのプゥテキの例祭が紹介されたことがあるが、特に問題視した取り上げかたではなく「奇妙な祭りがある」という感じであった。
だが敬虔な仏教徒はその動画を見て「アレは戒律を守らない、ヨクナイ宗教だ」といっていた。プゥテキが盛んになればいつか国内の正統な仏教界とまた衝突することがあるかもしれない。
遠くに第1大仏が見える。
(2015年05月02日訪問)