いまから3年前、仕事場のスタッフに連れられてトンェイン町の夜祭りに行ったことがあった。そのとき村へ連れて行かれる車窓から、大きな建設中のパゴダがライトアップされているのが見えたのをはっきりと記憶している。
あれから3年経つし、もうあのパゴダも完成しているだろう・・・
と思って来てみたら、いまだに工事中。
ミャンマー人の寺院建設の情熱はすごいものがあるので、当サイトで3年前に紹介した寺院のいくつかは大幅にアップグレードされて見違えるようになっている。その一方で、資金が集まらないのか、なかなか工事が進展していない寺院も少なくない。
ちょっと早すぎたか。でもここまで来たら見ていくしかない。
仏塔へ続く長い参道の両側には、小さな仏塔や講堂がぽつぽつと並んでいる。
こちらは仏塔の周囲の草原にたくさんの牛が放牧されていた。
この寺のメインの仏塔へ到着。地方のパゴダとしては最大レベルの規模だ。
完成が近いのかまだまだ装飾が必要なのか、よくわからないが、塔の先端に取り付ける金属の九輪みたいなパーツがまだ付いていない。上部から漆喰を塗っているので、まず全体を真っ白に塗ったあと、金色のペンキを塗るのだろう。
ミャンマーは黄金のパゴダの国、っていうイメージがあるがほとんどのパゴダは金色のペンキなのだ。
パゴダ周辺には簡素な作りの僧房が並んでいる。仏塔建設に携わっている信徒が暮らす建物だろう。
一階が車庫になっている小屋。建設中の寺院で見かけることが多いような気がするが、気のせいか?
ひときわ大きな、倉庫のような建物がある。
その建物の内部。
どうやら工房になっているようだ。装飾の板金などを作っている。
寺の敷地の端にサッカー場かラグビー場のような広い敷地がある。僧はスポーツや音楽を楽しんではいけないので運動場ではないと思うが。
その敷地にレンガを日干ししていた。
これを焼いて仏塔の原料にするのだろうか。
索道があった。
パゴダの索道は信者の寄進(主に金箔)を仏塔の上部に送るためにも使われるが、ここでは建設中の資材を運ぶために使っていた。
この立派な建物は(修行僧ではなく)高僧の住居であろう。
この寺のもうひとつの仏塔。
小さな仏塔を無数に建てる寺院もあるが、ここでは大型仏塔とこの中型仏塔の2つしか仏塔がない。
得度堂。
修行僧が出家する儀式を行うための建物だ。周囲を二重の結界石で囲むのが特徴だ。
大きめの講堂がある。
講堂の中に入ってみた。
講堂の内陣部分。
小さな仏塔の周囲をタイ風の仏像が囲んでいる。
両側に飾られた写真がこの寺の僧侶なのだろう。
講堂の片隅にピットがあった。
楽器の演者のためのブースである。
しかも演者がいるではないか。近々ここでイベントでもあるようで、練習しているらしい。
こうしたイベントで寄進が集まり、パゴダの完成も近づくのだろう。
お願いして少し演奏してもらった。
この寺を訪れたのは少し早かった。あと数年後にはきらびやかに完成した仏塔を見ることができるだろう。
でもその機会があるかどうかわからない。これも一期一会である。再訪して取材しなおすということはおそらくないだろう。
(2016年12月17日訪問)