カレン正月・市内会場

無料の飲食コーナーや伝統農具の展示がある。

(ミャンマーカレン州パアン)

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ミャンマーのカレンダーに「カレンの正月」という祝日がある。カレン民族の正月という意味だ。おそらく月齢で決まるのだろう。毎年同じ日になるわけではなく、だいたい12月の下旬になるのだが、今年は12月29日で太陽暦の年末にかさなり、年末年始が連休になった。

ミャンマーは多民族国家でカレン族はそのひとつなのだが、カレンの正月はなぜか全国カレンダーの祝日であり、また、他の民族の正月がカレンダーにあるわけでもない。

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宿泊しているホテルに通訳さんから電話があり、正月のお祭り会場に遊びに行こうと誘われた。通常、通訳を休日にお願いすることはなく、一緒に遊びに行くことはこれまでほとんどなかったのでおつきあいすることにした。

まず行ったのは、パアン市の政庁地区にある独立記念公園の会場。この場所は毎年11月にカレン州祭りダンス大会が行われる場所でもあり、その様子は以前にも紹介した。

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この日も文化展示ブースが設営されていて、カレン民族の歴史などが紹介されていた。

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中央は現州首相ナンキントゥエミン女史のお父さん。

このへんに並んでいる人たちは、たぶん建国の闘士といった方々なのだろう。

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でも文化展示ブースにはあまり人はおらず、みんな奥のほうへ歩いていく。

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敷地の奥に、「Karen traditional harvest festival」というコーナーがあった。

カレン伝統収穫祭といったところか。

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会場は柵で囲まれていて、外周にテーブルがならび食事や酒が無料で振る舞われている。

中央には伝統的な農具が展示されていた。

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(きね)(くわ)()など。

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団扇(うちわ)(うけ)

この団扇や箕は、実際に使っているのを紹介したばかり。

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馬鍬か。

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乾燥棚と二頭立ての牛車。

何かを干すとき、このように吊ることでアリの食害を防ぐことができるのだが、実際はミャンマーのアリはすごく勤勉なのでこれでも食害されることがある。

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展示される民具を装備して、コスプレ写真を撮る人々。

さすがにきょうはカレンの民族衣装を着ている人が多い。カレン族の民族衣装は、このように貫頭衣で、柄は横縞を基調として、ところどころにヒモが下がっているもの。男性の上着は丈が長く、ちょっと締まりがない印象で私が着ると特に似合わないんだよなあ。

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団扇と箕を使った踊りがあるのだろうか。お酒も入っているのでみんな陽気だ。

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食事の接待コーナー。

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どぶろくの接待コーナー。

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一口だけ味見させてもらった。

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アイスキャンディー屋さんが来ていた。

荷車に付いている円盤は用途が謎。

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暑いさなか、これで溶けないのか不思議。

あれかな、子どもの科学雑誌で氷に塩をかけたら温度が下がってアイスが作れるというような話を見たことがあるが、そういうやつか。以前このタイプのアイスを食べたら、砂糖と酢で味付けされていて、ぜんぜんおいしくなかった。これはどうなんだろう。

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公園の中央にある、独立記念塔。

公園の敷地の1/4くらいが祭り会場になっていて、ほかはがらんとしている。

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この公園はいろいろなイベントが開催されるので、公衆便所もある。奥の青緑色の屋根の建物がそれ。

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気になるのはその手前にある、公衆シャワールーム。水槽を囲んで水をかぶるタイプのやつと思うが、これが必要になるのってどんなときなんだろう。

(2016年12月29日訪問)

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地球の歩き方編集室 (編集)

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