タンダウンジーの町のなかで、一ヶ所だけ立ち寄ったお店。「Star Of The East」コーヒー豆製造所。
玄関は3階にある。表通りが尾根を通っていて、建物は斜面を降りるように建っているからだ。
3階部分はもしかするとゲストハウスをやってるのかもしれない。
店舗部分は2階にあるので、階段を降りていく。
店舗部分はカフェになっていて、コーヒーを試飲することができる。
先にコーヒー豆の製造所を見学することにした。
さらに階段を降りて1階へ。
小屋の中で若い男の子たちが黙々と豆を煎っていた。
「これがウチの豆だよ。種類はロブスタ種。カフェインが強いのが特徴だ。この地域全体で24,000ヘクタールの栽培地があるよ。」
かなりの栽培面積だ。
ロースターは若いお兄ちゃんがひたすら手で回している。
動力化してもよさそうなものだが、結局、人が火力や煎り具合を確認しなければならないので手放しで運転しておくというわけにもいかないのだろう。それでこのお兄ちゃんの仕事があり給料が出るわけで、「機械化すればこの兄ちゃんをクビにできて、もっと豆を安くできるね」などとはまったく思えない。仕事の種類を減らすことは、幸福な社会の実現にはつながらないと思うからだ。私たちはこのお兄ちゃんを食べさせるくらいのコーヒー豆の代金をこの国で払えるのだから。
コーヒーミルは電動式だった。
カフェにもどってコーヒーを試飲。
ミャンマーでは粉を濾過しないで、直接カップに入れて飲むことが多い。濁ったコーヒーだ。
たぶん世界的にはわりと普通。
私はコーヒー通ではないので、この飲み方で何の問題もなく、むしろ濃くておいしい気がする。
お茶請けは食べるお茶。
お土産に数袋買った。
値段は失念したが、たしか200円/袋くらいだったのではないかと思う。
ミャンマーのお土産としてわりとまともなのがコーヒー豆だ。
ヤンゴンあたりではシュエバズン(Shwe Pu Zun)カフェのブランドのコーヒー豆が洗練されていて無難だが、こういう手作り感あふれるコーヒーもいかにもミャンマーっぽくていい。日本にもって帰ったら、粉を直接カップに入れて飲みたい。
ほかにもいくつか扱っている商品がある。
ぶどう酒や蜂蜜など。
グレープジュースとあるが、たぶんお酒じゃないかな。
謎の発酵食品
チョロギか。
世界的にコーヒー豆の産地は赤道付近に多いが、実はコーヒーの樹は暑い場所では育たない。ミャンマーでも高原地帯に限られる。
ここタンダウンジー地区では、一面のコーヒー園があるという感じではなく、プレイヤーマウンテンから見えたような森の中で育てられている。直射日光が当たらないほうがコーヒーの成育に向いているからだ。
コーヒー農園を1ヶ所だけ立ち寄った。
たくさんの種類の植物があるジャングルのような場所で、その樹にまざってよく見るとコーヒーが植えてある。
とても畑には見えない。土地生産性はかなり低そうだ。
どちらかといえば野草を採集しているような風情だ。もっともここが典型的なコーヒー園なのかどうかはわからないが。
豆がなっている様子。
そのコーヒー園で収穫した直後の豆。
こうした小規模な農家(?)が森の中に点々とあって、それが問屋に集まってくるという形態なのだろう。
(2017年01月06日訪問)