カマカロ湖

陥没したドリーネが沼になっている。

(ミャンマーカレン州パアン)

パアン滞在最後の休日。明日には帰国の途につくことになる。今夜は1ヶ月に及ぶ生活用具の整理や帰国の準備もあるのであまり遠出はできない。

とはいえ昼間はすることもないのでサルウィン川の西岸の地域をツーリング風にひと回りしてみることにした。

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サルウィン川を渡るときに橋の上から僧院が見える。タマウィハラトーヤ僧院だ。ここは2年前に一度訪れたのだが、今にして思うとそのとき境内の奥のほうの探索が不十分だったような気がするのだ。

そこで改めてこの寺を訪れてみることにした。

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僧院の境内の奥のほうから、さらに山のほうへ行ける踏み分け道がある。前回は気にも留めなかった踏み分け道なのだが、今回よくみると門のようなものが建っていた。(たぶん、前回来たときはなかったと思う。)

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まったくの荒れ地。その先にお寺があるとも思えないような藪の中に山門が建てられている。

なんだかゲームSkyrimに出てくるダンジョンの廃虚の入口といった風情。

石段がないので斜面をよじのぼるようにして山門に取り付き、藪漕ぎしながら丘を登ってみると・・・

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丘の裏側は巨大な穴になっていた。しかも底には沼が!

おそらくドリーネ湖だ。

石灰岩地帯で鍾乳洞が崩落してできたくぼ地をドリーネという。ほとんどの場合どのドリーネに流れ込んだ水は底のポノールと呼ばれる穴からさらに地下へ吸い込まれる。

だがドリーネの深さが地下水位まで低くなるとそこに水がたまって湖ができる。それがドリーネ湖だ。この沼の水位はきっとサルウィン川と一致しているのだろう。

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穴へ降りられそうな道があったので進んでみた。

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崖にはハシゴが取り付けてある。人が行くことを想定しているのだ。

ここを降りた先にはきっとイイことがあるにちがいない・・・

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ところが崖を下りた先はわずかな岸辺があるだけで、右にも左にも進むことはできないのだった。

ただ沼の対岸に洞窟っぽい影が見える。あそこへ行くには、ボートで渡るか、沼の岸辺に木道でも造るしかなさそう。

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あきらかに鍾乳洞だよね。

山門を造ったということは、この沼を寺として開発するつもりなのだ。いつかあの洞窟へ行けるときがくると期待したい。

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日本に帰ってきてから、GoogleMapsの衛星写真を見てみたら、洞窟と思われる場所の尾根の裏側には僧院があることがわかった。

もしかすると僧院側からも洞窟を通ってこの沼に行くことができるとか?

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実はこの僧院には立ち寄ったことがあって、僧房だけの地味すぎるお寺だったので特に写真も撮らずに帰ってきてしまった。左写真はその入口。

もう一度行って、建物の裏とかよく調べたほうがよさそうだ。

その後、このドリーネ湖は開発が進み、鍾乳洞まで行けるようになった

(2017年01月08日訪問)

ゾウと生きる森

単行本 – 2005/11/1
大西 信吾 (著)

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