城山の巨大キジぐるま

登り口がない滑り台。

(徳島県徳島市徳島町城内)

梅雨の休日。朝から降っていた雨は昼過ぎから上がったものの、あまりお出かけ日和とは言えない天候だった。

午後から遅い昼飯を食べにでかけ、その近くの徳島城址の城山へ行ってみることにした。職場からも近いのに一度も行ったことがなかったからだ。

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城山の東側は徳島中央公園という広い公園になっていて茶店などがあるだけで、遊具はあまりない。

だがその一角に、謎の巨大キジぐるまがある。

手前の人物と比較してもこれがいかに大きいかがわかるだろう。

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これがオブジェなのか遊具なのかハッキリとは判らないのだが遊んでも問題はない。

たぶん滑り台なのだろう。

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一般的に、滑り台は滑降部(=スロープ)、滑降前の待機所(=デッキ)、待機所に登るためのハシゴや階段(=タラップ)から構成される。

だがこの滑り台にはタラップに相当する構造がない。つまり、登ることができないのである。

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ではどうやって遊ぶかというと、おそらく滑降部を這い上がるしかない。

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滑降部の後ろには一応デッキのような構造があるが、周囲はネズミ返しみたいになっていて取りつくことはできない。

なんだかエヴァンゲリオン初号機の後頭部みたいだ。

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滑降部の下端に棒が突き出ている。子どもの衣服などに引っかかる可能性がある。

また滑降部の下端に水平部分がない滑り台は、勢いよく滑ることができない。

一点ものとはいえ、あまり楽しそうな台には見えなかった。

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徳島城の城山については、今後紹介するタイミングがなさそうなので、ここで一緒に紹介してしまおう。

徳島城の平山城で、標高62mの城山に本丸があったという。もちろん平常の生活はふもとの御殿で営まれていた。

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園内には随所に慰霊塔や忠魂碑がある。

これは県遺族会が建てた「父の像」という銅像。

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城山に登ってみる。

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石垣や曲輪などの遺構はよく残っているが、櫓などの建造物はない。

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長い間、人の手が入っていないため常緑樹の巨木が茂り、徳島市街にあっても濃密な自然を感じることができる。

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城山の北側は助任(すけとう)川という川に接しているため、山の中ではアカテガニをよく見かける。河口からは4kmほど。たまにクラゲが流れていたりするので汽水なのだろう。

川辺には遊歩道もあるので、産卵期の観察にも向いている。

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山中で見かけたカタツムリとコウガイビルの幼生(?)。雨上がりなので活発に活動していた。種類はたぶん普通種でセトウチマイマイとか、そんな種だろうと思う。

コウガイビルはカタツムリを食べるというが、カタツムリ側は特に警戒しているふうでもなかった。

動画①動画②

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ナメクジの一種。

背中の中央に1本だけ黒いスジがある。

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このとき初めてヒラズゲンセイ♂を見た。

四国を代表するスター甲虫ではないかと思う。

希少種といわれているが、私は徳島に10年住んだ間に2回見かけた(2004/6/26, 2008/6/15)。普段からそれほど昆虫に注意しているわけではない私が気付くのだから、増えているのではないだろうか。

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クワガタ虫のように見えるが、ツチハンミョウという種類。体から毒を分泌するといわれている。色がいかにも毒々しい。

クマバチの巣に寄生するといわれていて、見た目だけでなくその生態もとても興味深い昆虫である。

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西三の丸付近。

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殉難警察官吏消防組員招魂碑が建てられている。

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午砲台跡とされる基礎。

午砲とは正午を知らせるために鳴らす大砲である。

(2004年06月26日訪問)

図解建築用語辞典

単行本 – 2013/12/1
建築用語辞典編集委員会 (編集)

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