「日曜日だけどヒマだし、買い物でも行こうかな」
徳島市民がそう思ったとき、かなりの確率で行き先は高松である。道のりとしては片道70km以上あるのだが欲しいものを探すとなれば徳島市内であっちこっち回るより、最初から高松を目指したほうが早いからだ。高速道路を使えば片道1時間半で行くことができるので、四国的な感覚だとそれほど遠い場所ではない。
もっとも私は高速道はあまり使わなことは周知の通りで、高松行きも一般国道や県道を使うことが多い。その場合、比較的使いやすいのは土成→国道318号線→香川県道10号バイパス。10号バイパスは信号で止められることが多いが、徳島市内からは香川県までは吉野川の堤防上道路を組み合わせたらほとんど信号がなく快適。次点は美馬→塩江→高松空港へ抜ける国道193号線、美馬→高松空港区間は信号が少なく夜などはかなり速く走れるし、仏生山温泉や塩江温泉といった温泉に立寄れるのが魅力。幹線ということでは瀬戸内海の海岸線を走る国道11号線という行き方もあるが時間帯によっては渋滞する箇所も多く、道沿いの料理屋で新鮮な魚介を堪能するとか、鳴門市辺りに住んでいるのでなければあまりメリットは感じられない。
だがこの日は県道3号を利用するという変則的な行き方を選ぶことにした。なにしろヒマなのだから。
徳島県の幹線は吉野川に沿って東西に貫く国道192号線と、そこから南北に伸びる県道でちょうど魚の骨のような形をしている。徳島県の県道1~9号線はすべて魚のあばら骨で、香川県境の阿讃山脈を貫いている。また香川県側の県道も同じ番号になっているのでわかりやすい。たとえば徳島県道1号線は峠をはさんで香川県道1号線とつながったひと続きの道なのだ。
阿讃山脈の県道はほとんどが隘路で「
県道2号から県道3号へ乗り移るための間道が国道377号線。四国札所結願の大窪寺へ参詣するためのルートである。
そこへ向かう途中の小さな集落を通過中、幼稚園の跡があった。
白鳥町立長野分校分園とある。小学校と幼稚園が一体化した分校なのだろう。
石碑に「五名」とあるのは生徒数ではない。
滑り台紹介では学校内の物件は紹介しない仁義があるが、現在は廃校になっているので当サイトの基準ではギリギリセーフとする。
遊具はチェーンクライムと合体した滑り台と、ジャングルジムのみ。
チェーンクライムは合掌型になっていて、手前側がチェーン、奥側はハシゴになている。
滑り台を遊ぶ場合は、このタラップを登るのだが、よくみるとタラップではなくザイルラダー。
しかもそのザイルラダーを登った先は、雲梯の上を歩くようになっている。手すりのようなものはあるが高さは25cmくらいしかなく、小さな子どもが上を歩くのは危ない感じ。
滑り台で遊ぶために、なぜこれほどの試練を乗り越えなければならないのか・・・。
2018年3月現在、この滑り台はもう撤去されている。
(2004年09月26日訪問)