阿千田の複合台

こんな山の中に子どもがいるはずがない!

(徳島県阿南市羽ノ浦町古毛小谷口)

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羽ノ浦町の西部には標高100mほどの低い尾根が 5 Km にわたって続いていて、小松島市との境界を形成している。地図を見るとその山のふもとに“岩脇公園"という標記があったので行ってみた。そこはどうやら里山の自然公園だったようで、どこが公園の範囲なのかもよくわからない。

遊具を探しているうちにいつのまにかハイキングコースに迷い込んでいた。

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そのハイキングコースの途中に阿千田広場という公園があった。

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子供が気軽に来れるような場所ではなく、かといってハイカー向けの休息所というのではなく、あくまでも町の中にあるような児童公園が山の中に忽然と現われるのである。まるでキツネにつままれたような心地だ。

この公園、おそらく1週間に訪れる子供の数は1ケタではないか・・・

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その公園にある唯一の遊具がこの色鮮やかな複合滑り台。

メーカーのロゴなどは確認できなかったが、推定で日都産業ではないかと思われる。

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左側にはU字型のリングが付いた登り棒、オレンジ色の太鼓橋がある。

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背面には赤い階段。右側にはオレンジ色の登り棒がある。小さいながらもよくまとまった滑り台だ。

遠目には新しそうに見えるが、タラップ下部の基礎のコンクリの風化の具合からみて、20年くらいは時を経ているように思えた。丁寧にペンキを塗ってメンテしていれば、こんなにきれいな状態を保つことができるのだろうか・・・。

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デッキは木製で2段になっている。

タラップ上部の手すりのカーブや、太鼓橋の上部のフックが洒落ている。

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滑降部はステンレス製。

デッキか滑降部への連結箇所は手すりがなく、出入り自由。登り棒などでデッキに取り付いた子どもはこの部分からデッキに入るのだろう。

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ところで、この公園の手前は尾根を掘り切った地形になっていて、ハイキングコースは橋を渡っている。(一番上の写真)

この橋の下は、山脈を南北に通り抜ける峠道の切り通しになっているが、かなり大規模な地形の改変がされてて、もしかしたら山城の空堀ではないかという気がする。

(2004年03月14日訪問)