鷲敷町は那賀川中流部にある町。発酵茶である「阿波番茶」が名物だ。その鷲敷町を訪れるには、羽ノ浦から那賀川の先行谷を遡るのではなく、阿南市から国道195号線で峠を越えて進入するのが道も広くて楽だ。195号線が鷲敷町に入ると、道の右手には四国霊場の大龍寺をいただく大龍寺山がそびえる。
中山農村緑地広場は、その大龍寺山のふもとにあるひろびろとした公園だ。緑地というわりにはたいして緑もなく、運動場というのが妥当。自治宝くじ助成事業により造られたという。
その一角に、螺旋型のローラー滑り台があった。羽ノ浦町古毛のローラー台とよく似ている。
ただし、古毛の台は中央の3本の柱から片持ち梁で滑降部を支えているのに対して、この台では細かい柱がたくさんある単純な作り。造形としては古毛の台のほうが無駄に洗練されている気がする。古毛の台をガンダムとするなら、こちらはジムといったところか。
古毛の台ではタワーの中心部にハシゴがあったが、この台では螺旋の外側にタラップがつけられている。
タラップを登ったところから滑降部への通路。
滑降部は太めのプラスチックのローラーで、終端部が傾斜のまま終わっているのも古毛の台と同じである。
ただし古毛の台では滑降部の手すりに四角の穴が開いていたが、この台では手すりは単なる板状になっている。このへんも簡略化された印象を与える。
想像だが、古毛の台が進化したものが、この台なのではないだろうか。進化型とはいえ、いずれも初期のローラー台として貴重なものだと思う。
この公園にはもう一つ滑り台があった。滑降部は徳島でよくあるFRP樹脂板。
背後がジャングルジムになっている。
滑降部入口の手すりが大きめなのが特徴的だ。
背後がジャングルジムや太鼓橋になっている滑り台は運動能力の増進という意味ではいいのだろうが、純粋に滑り台を楽しむにはやや不便な構造といえるだろう。
園内の他の遊具を見てみる。
これはシート型ブランコ。
なんか、、、いろいろなところに指を挟みそう・・・
珍しいブランコなのでディテールも残しておこう。いつか誰かがこの部分に関心を持つかもしれないから。
支点固定型の木製シーソー。
当サイトでシーソーはこれまでに10基以上紹介しているが、ほとんどが異なるタイプだった。これも初めて紹介するタイプ。
ハンドルのデザインが春日野記念碑公園のシーソーと一部類似するので、同じメーカーではないかと思うが、ハンドルのカーブ以外は多くの点で違っている。シーソーってもしかして意外に奥が深い?
(2004年05月23日訪問)