運動場の片隅に、ヘリコプター型の滑り台があった。
けっこうリアルな形状だ。アーチ型の着陸脚のソリもううまく再現してある。
これはヘリコプター型の滑り台というよりも、ヘリコプター遊具に滑降部が付属しているといったほうが適当かも知れない。
ヘリコプターをイメージしたゴッコ遊びといえば、あれかな、「ワルキューレの騎行」をGBMに、ベトコンにむけて重火器をぶっ放す的なゴッコ?
では中に入ってみよう。
操縦席は吹き抜けているが、元々は風防がはめてあったのではないかと思われる。何かを取り付けていたような鋲が並んでいるのだ。
コックピットは狭く、大人なら2人はいればギュウギュウだ。
操縦席の後ろが滑降部になっている。ベトコンの対空火器で被弾して脱出する場面に使えるだろう。
滑降部の材質はFRP樹脂。
FRP製の滑り台にありがちなことだが、まさつによって内部の繊維質が露出しはじめている。
特に滑降部の最下部は摩滅がひどく、力をかけたら割れるのではないかと思われた。この遊具の寿命ももう尽きかけている。
次にここを訪れることがあっても、撤去されている可能性が高い。
きょうは一日かけて秋吉台をまわった。ひとつひとつのスポットに1時間~2時間をついやしたので、あまり色々な所には行けなかったし、定番観光地ばかりだからさして珍しいものも見えなかった。
だが、この一日のおかげでカルスト地形観賞の入り口には立てたと思う。土地勘もできた。もしもう一度秋吉台を訪れることがあれば、次はどこへ行き何を見たらいいかが、いまならわかる。2回目からやっと始まるお楽しみもあるということだ。多くの観光地はそんなものなのかもしれない。
秋吉台は有名な観光地なのでまたいつか訪れることがあるだろうと、このときは漠然と思っていたが、いまだにその機会は訪れていない。
(2003年09月05日訪問)