四階楼

塗籠造り木造4階の擬洋風建築。

(山口県上関町室津)

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室津の町の中に目を引く建物があった。

塗籠造りの擬洋風建築で、なんと4階!

案内板によると「四階楼(しかいろう)」とある。明治13年に竣工したものとのこと。何の建物かは書かれていなかったが、廻船会社の寺務所というような用途だったのではないか。

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特徴的なのは、角石(すみいし)の装飾と、軒飾りのバラだ。明治10年代ということは擬洋風建築の全盛期といってもいい時代であり、いろいろと着目点の多い建物なのだが、最近改修されたようでピカピカなのがちょっと興ざめする。あと30年くらいしたら、少し時代を感じさせるようになるのだろうか。

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内部は見学できるようだが、もう時間が終わっていた。

よく見ると1階ごとの階高は低い。たぶん内部は踏み天井なのだろう。四階といっても、なんだかミニチュアのように見える。

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裏側から見たところ。

(2003年09月06日訪問)

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