善光寺

橋南の寺町の山陰本線に面した寺。

(島根県松江市浜乃木1丁目)

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次なる寺へ到着。松江市南の寺町にはもっと寺があるのだが、今回は弟が一緒でもあるし、この雨もあり、いくつかの寺をは飛ばしている。

でもここ善光寺は見ておこうと思う。「善光寺」という名前の寺があったときは、念のため戒壇巡りがないかチェックするのが私にとっては義務みたいなものなのだ。だがどうもこの善光寺には戒壇巡りはなさそう。

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山門の前はJR山陰本線で、円成寺と同じく旧山陰道に面している。

山門は薬医門。その右側(つまり境内の外側)に、不動堂がある。

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不動様は左手にオモチャの忍者刀をもっていた。

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境内に入ると正面に観音堂がある。観音堂の右側には玄関がある。

寄棟屋根の大棟が箱棟になっていて、私が「真田造り」と呼んでいるタイプの屋根だ。戦国大名の真田家の領地によく見られるから勝手にそう呼んでいるのだが。

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観音堂の左側には土蔵がある。

これは旧観音堂だったのではないかと思われる。

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観音堂の右側には石州瓦葺きの本堂がある。

観音堂と本堂の間(左写真中央)には、乃木希典手植えの松とされるものがあった。五葉松みたいな松だ。

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本堂の向拝部分は池になっていて、睡蓮が植えられている。なかなかに雅な造りだ。

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本堂の右側には庫裏がある。一般的には本堂と庫裏のあいだには玄関があるものなのだが、この寺では玄関がなく直接庫裏と連結している。玄関は本堂の左がわにあるという変則的な配置だ。

庫裏の前には円柱の石造多重塔がある。

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この多重塔は硫黄島戦没者供養塔である。

五輪塔を丸くしたような塔で独創的だ。この地方に普遍的なものなのかは、もう少し寺社をまわってみないとわからないだろう。

(2005年05月01日訪問)

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岡本 尚文 (著, 監修, 写真), 普久原朝充 (その他)
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