4年前にタトン周辺を訪ねたとき、矢印の場所で舟の形をしたお寺を見た。タトンは古い王朝があった場所で、この池のような場所は離宮の跡ではないかと私は勝手に想像している。
この池の中の小島に映画館があるというので行ってみることにした。
池へと向かう途中、タトン市内の住宅街の道。
仏旗と赤い旗が並んでいる。仏旗というのは仏教を表わす旗で全世界共通。日本でも見ることがある。
赤い旗はよく見ると黄色いオシドリのシンボルが描かれている。これはモン族の旗。ミャンマーは多民族国家といわれ、国旗のほかに民族ごとの旗があるのだ。
きょうはモン族にとって特別な記念日かなにかなのだろうか。国としては国軍の日で祝日なのだが。
池は前回来た時よりも水位が下がっていた。前回は11月、今回は3月末で暑季だからかもしれない。
目的の映画館は池の中島にあった。中々に風情のある映画館だ。
映画館に行くにはこの橋を渡らなければならない。オートバイくらいなら通れるが、四輪車は不可。堀端に路駐するしかない。
ちなみに前回来たときにはこの映画館はなかったし、この橋もなかった。
ということは新しい映画館なのだろう。映画館の名前はパラディーゾシネマ。
島に渡ってみた。
あれれ? 上映している映画が2本ともミャサンダゥシネマと同じだ!!
そしてもしかして、これは2スクリーンの映画館ではなく、2本立て上映なのではなかろうか。2本立ての映画を交互のスケジュールで上映して、休憩時間にリール(HDD)を映画館のあいだで交換するという型式じゃないのか。
かつて映画がフィルムで上映されていたころ、日本では1本の映画を2箇所の映画館で上映するという荒技が行われたこともあった。シネコンの話ではなく、本当に離れた映画館の話である。
そのころの映画は20分くらいのリールに分割されていたので、開始時間をずらすことで、映写が終わった分のリールを次の映画館にオートバイで運んで、お手玉みたいに上映したという。
(2019年03月27日訪問)