コクメイ村のフルーツ直売所

マンゴスチンやドリアンを売る露店が並ぶ。

(ミャンマーカレン州パアン)

写真

パアン市街からAH1号線をコーカレイ方面へ約10km、ノンロン峠を越えたあたりにコクメイという村がある。

雨季の一時、このあたりにフルーツを販売する露店が並ぶ。

写真

露店はインペの葉で葺いた仮設的な小屋で、ウイスキーやエナジードリンク会社、あるいはケータイキャリアが配るビニールシートでデコレーションされている。

こういうビニールシートはよほど大量に配布されるのか、田舎で小商いをしている家はみんな使っている。まぎらわしいが、こういう露店でウイスキーやSIMカードが買えるわけではないのだ。

写真

あるとき、仕事帰りにスタッフがマンゴスチンを買うというので立ち寄った。

マンゴスチンは丁寧に房状に束にしてある。樹になっているときは、柿みたいにひとつひとつなっているのを、ナイロン紐で縛ってあるのだ。

このお店では、マンゴスチン、ドリアン、ランブータン、パイナップルを売っていた。

写真

わりと美味しそう。1束でたしか5,000チャット(約400円)だったと思う。実ひとつにしたら15円くらいか。

5,000チャットは日本人的にはすごく安く感じるが、田舎のパートの日給に匹敵する金額なので、売れたら悪い稼ぎではない。

AH1号線はタイとミャンマーをつなぐ陸の大動脈で、往来する車も多いのでそういう他所者相手の商売なのだろう。

写真

このときはたまたまか、タケノコも売っていた。

写真

マンゴスチンはお尻の部分が柔らかくなって爪がめり込むくらいのものが美味しい。手で割れないようだと割るのも面倒くさいし、まだちょっと青い状態といえる。

日本は以前は冷凍でしか輸入できなかったので、生のマンゴスチンは味わえなかった。輸入解禁になったとはいえ、私の住んでいる田舎のスーパーでは一度も見たことがない。

写真

実はこんな感じ。外皮は湿ったビスケットみたいだけどそこは食べられない。染織の自然染料に使えるらしい。

実の感触はイチゴみたいで、味は乳酸飲料っぽい。有り体に言ったらヤクルトそのものといった味がする。

種はほとんどの場合ないが、たまに小さな種がはいっている時もあるが、私は気にせず飲み込んでしまう。

写真

ランブータン。

もじゃもじゃとした毛が生えた外観がかわいらしい果物。私はあまり好きでもないので、量り売りで少ししか買ったことがない。たしか1個5円くらい。

真っ赤な色が美味しそうだが、ちょっとくらい黄緑色の実であっても味は問題なく食べられる。

写真

実はこんな感じ。

味は香りのないライチといえばいいだろうか。

ライチと同じような感じで、果物ナイフで切れ込みをいれないと剥きにくい。

写真

中にアーモンドくらいの種が入っていて、その周りに薄皮があり、薄皮とゼラチン質の実の身離れがよくない。

別に薄皮は渋いわけでもないのだけれど、食感がよくないのであまり好きではないのだ。

ランブータンも輸入解禁されたと思うのだけど、やっぱり日本の田舎に住んでいるとまったく売っているのを見ない。

写真

こちらはドリアン。

「果物の王様」と呼ばれ、ミャンマー人は大好きな果物だ。タイ産のドリアンにくらべ、ミャンマーのドリアンは小振りでトゲも小さいが、味は悪くないと思う。

このときは、日本から仕事関係のスタッフが来ていたので、せっかくだからドリアンを食べようということになった。

写真

値段はけっこうしていて、ひとつ500円くらい。値段も王様の風格だ。でも私は日本で買ったこともあるけどたしか8,000円くらいしたので、それから比べたらかなり割安感がある。

店員さんに選んでもらっているところ。美味しいドリアンの見分け方はどうやら匂いをかぐことらしい。ちなみに匂いはぼほタマネギ系の生ゴミで、匂いが強いためこちらではホテルなどへの持ち込みは禁止されている。窓を閉めた自動車で、直売所の前を通っただけで、車内で匂いを感じるほどだ。

写真

持っていくと臭いので、ここで食べていくことにした。

皮のトゲトゲの堅さも王様級。たぶんこれで殴ったら人を殺せる。剥きかたは、包丁で切れ込みを入れてそこから手で割いてゆく。

写真

中はいくつかの小部屋に分かれていて、そこに黄色いバナナみたいな果肉が詰まっている。

1部屋には3房くらいの果肉が入っていて、これがその1房分。中には大きな種が入っているので、食べられる部分はそれほど多くはない。

果物の王様という二つ名から、さぞ濃厚で甘さと酸っぱさと汁っけと香りを極めたような味なんだろうな、と夢見てしまうが、実際はタマネギの匂いがするバナナといった感じ。

写真

この日本人たちの微妙な笑顔が、その味を物語っている。

「え? これが王さま?」

「ただねっとりと甘いだけじゃん・・・」

写真

ちなみにこの店のドリアンは、ドリアンとしてはかなり美味い部類だった。でもミャンマー人スタッフが度を超えた注文をするものだから、当然食べ切れなくなり、結局残りをほとんど私が食べるはめに。これは雨季に初めての日本人スタッフが来るたびに繰り返されるイベント。半日くらいゲップがドリアン臭(生ゴミの匂い)になる。

これが種。日本で買った場合は、食べ切れない分は冷凍して、冷凍バナナみたいに食べるのがよい。

写真

このお店は、主屋の裏が果樹園になっているので見学させてもらった。

写真

これがマンゴスチンの樹。

写真

もうほとんど終わってしまっていたが、熟してない実がいくつか残っていた。

こうして見ると柿みたいだ。

写真

これはランブータンの樹。

写真

こちらもほとんど収穫が終わっているが、小さな実や青い実が残されていた。

写真

このブナみたいな樹皮の大木がドリアン。

写真

非常に高木になる。おそらくだけど林床で発芽して林冠まで成長する生態なのだろう。

果樹園として育てるときは、幼木が暑さや日射に弱いので日除けが必要になるという。

写真

まだ少し実が残っていた。

実一つがかなりの重量なので、幹や太い枝から直接結実する。

実は高いところに実るので収穫は大変そう。たぶん人が登って採るのだと思う。

(2019年07月11日訪問)