モーラミャインからムドンへ向かう途中、国道8号線の両側に岩山がそびえる場所がある。ヒメインカネイン村だ。世界最大の寝釈迦といわれる、ウィンセントーヤ寝釈迦の入口の目印でもある。
この2つの小山は、対になっていて東がヒンドゥ教、西が仏教で管理されている。私は2014年に東山、西山とも訪れていて、両方とも山頂をきわめたので、堪能し尽くしたという感触をもっていた。
その後、衛星写真を見て山の外周に道路があるのに気が付いた。2014年にいくら本気で観光したとはいえ、あのときは団体行動だったので、この2つの山の外周は改めてチェックしたほうがいいだろう。
それに当時に比べると、この国の空気を肌で感じ、より鮮明に周りのものを意識できるようになっている。何か新しい発見があるかもしれない。
まずは、東側のヒンドゥ教管轄の山へ行く。
山頂に寺院があり、屋根付きの回廊で登れるようになっているので、どうしてもそこに目が行ってしまいがち。
でも、きょうは山頂には目もくれず、山を左回りに巻いていく。
何かあるッ!
「SRI MAHAKURU AGASTHYA CAVE」
洞窟だ! やっぱり勘が当たっていた。
アルファベットで洞窟名が書いてあるけど、正直読めない。シリ・マハクル・アガスティア洞窟とでもしておこう。
洞窟は外周道路からすぐに見えるところにあった。
つまり標高は周囲の沖積層と同じレベルである。
洞窟の入口にはお堂がいくつかある。
いずれもヒンドゥ教の祠だ。
洞窟の入口にあったトリシューラ堂。
洞窟の入口にあった行者堂。
中にいるのは、たぶんチャウタロン東寺で見たおじさんと同一だと思う。
洞窟の入口左側には、小さな胎内潜り的な穴があった。
中は通り抜けられるようになっていて、シートがおちていたから瞑想に使っているのだろう。
穴を抜けた先はこんな感じでえぐれている。
石灰岩の山すそが、水流で溶けたような地形だと思う。
では、メインの洞窟へ入ろう。
行者堂の裏側が洞窟への入口になっている。
洞口のフローストーンの上に仏陀が置かれていた。
ヒンドゥ教から見ると、仏陀はヒンドゥの神々の一種として内包される存在。
洞窟はすぐに上りになっている。
ミャンマーの鍾乳洞全般に言えることなのだが、内部は涼しくなく、少しむわっとしている。
支洞に造られた瞑想所。
あまり奥は深くなさそう。
主洞を進んでいく。
天井は低いが、かがめば進めるレベル。
最深部には祠があった。
祀られているのはガネーシャ。
祠の前によくわからないマーメイドガンダムみたいな人がいた。
暗闇に浮かび上がるガネーシャは神秘的。
その後、東山を完全に一周したが、ほかにお寺や洞窟は見つからなかった。
続いて、西山へ行ってみよう。
(2019年07月18日訪問)