NH8号線のガソリンスタンド

だいたいが4種類の燃料を扱っている。

(ミャンマーモン州モーラミャイン)

さて、きょうは少し早めに出かけたし天気もいいので、これから後半戦である。午前中はどうしても確認しておきたかった小山で洞窟寺院を発見できた。なにせ今回のミャンマー滞在は雨季でもあり、あまり外出する機会はないだろうと思っていた。確実に見たかったのは午前中の洞窟寺院と昨日のレーケー僧院くらいだったのだ。

しがたって、これから先のすべての投稿は、予定に入れていなかったロスタイム的な訪問先となる。午前中にジャイン川の下流付近まで来たので、このままモーラミャインから南の方面へ行ってみることにした。国道8号線、マルタバン湾の西海岸に沿ったミャンマーの大動脈を南下する。最終目的地はムドン、モーラミャインからは約20kmほどのモン州の商都である。

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ムドンまでの行程は一種のハイウェイだからひたすらに走るだけ。途中にあまり紹介するようなところもない。

でもせっかくだから今回はガソリンスタンドを見ていこう。これまで、ドラム缶直置きペットボトル販売のガソリンスタンドを紹介してきたが、ちゃんとしたスタンドを紹介したことはなかった。国道沿いには日本で考えるような普通のスタンドもどんどん増えている。いずれ、ペットボトル販売が取り締まられる時がくるかもしれない。なお、ガソリンスタンドは準軍事施設で撮影禁止という話もあるので一応注意はしたほうがいいかも。

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注目すべき点は販売している油の種類である。この店では軽油が2種類、ガソリンが3種類ある。ガソリンのオクタン価が「RON95, 92, 無印」の3段階あるが無印は販売していなかった。軽油が2種類あるのはたぶん添加剤の違い。かつて日本でもディーゼル油が2種類あったこともある。ミャンマーは日本と税制が違うので、軽油がガソリンよりも高い。

値段はチャット/ℓなので日本円で70円くらい。ミャンマーの最低賃金の時給よりも高いので、日本に置き換えるとリッター1,000円近い負担感だ。

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別のお店。

まぁ、見た感じは日本のスタンドと特に違いはない。

日本のスタンドの多くで購入できる灯油はミャンマーでは簡単に入手できない。あるとき、携帯用の火力としてプロパンガスは高価なので、灯油式のコンロを使いたいと言ったら、空港でジェット燃料を買うしかないといわれた。

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こちらのお店は、ガソリンのオクタン価が「RON97, 95, 92」の3段階で、97を販売していない。

先ほどの店と合わせて見ると、ガソリンは3種類あるが実質的に流通しているのはRON95, 92の2種類だと考えられる。これが、ミャンマーにおけるハイオク、レギュラーに相当する分類なのである。

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日本ではハイオクはRON96以上、レギュラーがRON89以上という規格なので、数字上はミャンマーのレギュラーは日本のレギュラーよりもオクタン価が高いことになる。

実のところ、日本以外の諸外国のレギュラーガソリンはだいたいオクタン価が高い。(そのため輸入車、輸入バイクは現地ではレギュラーガソリン仕様でも、日本ではハイオクを入れなければならないのだ。)

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で、私のような排気量100ccのオートバイは何を入れるのかという問題だが、かならずしもレギュラーガソリンと決まっているわけではない。レギュラーを入れるかハイオクを入れるかはエンジンの調子、相性しだいというのが東南アジアの仕様であり、メーカーもそのように推奨している。

よって、スタンドに入ったら、92か95か自分で宣言しなければならないのである。

(2019年07月18日訪問)