街道へ戻り、ひたすらピタカ丘陵を目指して走る。街道は何度かカーブし、衛星写真では分岐のように見える箇所もあるが、実走していると路面が舗装されているのはこの街道だけなので迷う箇所はない。
ほぼ道なりの一本道でスピードも出る。
遠くに目的地のピタカ丘陵が見えてきた。
人家が途切れると、道の両側はゴムの農園が続く。
さきほどお寺に立ち寄ったサータン村から30kmくらい東に走るとピタカ村エリアに入る。
街道は大きく右に折れて南下を始め、道路の左側にはドーナ山脈がまるで壁のように立ちはだかっている。
(画像は GogleMaps だが、道路は私が書き足している。)
ドーナ山脈は、いまでも KNU を始めとする民族独立運動組織の活動エリアで、中央政府の支配力が及ばない場所だ。
あまり山脈に近づくのは気が進まない。
山腹に滝が見えた。
雨季にしかない滝なのか、それとも1年中ある滝なのかはわからない。
きのうここを通行したときに「あの山には滝があるよ」と言われたので、有名な滝なのかも知れない。
路面の状況は相変わらず良好。
周囲はひらけ、水田が目立つようになる。
目的地のピタカ丘陵が近くに見えてきた。
まず目指すのは丘陵の北西部にある洞窟寺院。
衛星写真では丘陵の北側を巻く道がなんとか通れそうに見えるので枝道に入る。
こんな田舎でも携帯の電波が入るというのはホントにありがたい。
しばらく進むと屋根付橋があった。
車道の横にかかっていて、いまは歩行者専用のようになっている。この道路にラーメン橋が架かり自動車が通れるようになったのは比較的最近なのではないか。
それまではこの頼りないような橋が村へ入る唯一の方法だったのだろう。
橋の途中にはベンチがある。写真には写っていないが、子どもたちがここで待ち合わせをしていた。
この近くの小学生の送り迎えのための集合場所になっているようだ。
橋脚がコンクリ製だが、橋桁も橋床も木造。
しびれる!
屋根が壊れかけているが修理して末長く大切に使って欲しい。
ミャンマーでこれまでいくつもの屋根付橋を紹介してきたが、これはその中でも1、2を争うほどの素晴らしい物件だ。
もし日本にこんな橋があったら観光名所になりそう。
広島あたりにあっても東京から観光客が来そう。
日本人がこれを見て、むちゃくちゃ感動しているっていうことを、ミャンマー人は理解するのだろうか。
お兄さんが大きな押し網を持って歩いていた。
ロンジーをまくり上げてショートパンツのように穿いている。
村の名前は「ティーポゥケイン村」というらしい。
(2019年07月20日訪問)