あめや百貨店

吉野町にある小さな百貨店のしもた屋。

(徳島県阿波市吉野町西条中西)

徳島県から香川県の東部に行くのによく使われる国道318号線。道も広く、峠のトンネルもよく整備されていて三桁国道としてはかなり快適な道。多くの徳島っ子は、県道30号(徳鴨(とっかも)線)で西進し、鴨島から阿波中央橋を北上するというルートを通ると思う。でも私は基本的に古い道、狭い道が好きなので、西条大橋から北上して県道235号線を通って御所小方面まで行くのが基本だった。

だがそれがさらに(こじ)れると、県道235号線の一本西にある裏街道ともいえる細道を通ることがあった。この道を通ると県道12号線(川北街道)を横断するところで信号をひとつ減らせるから、香川に遊びにいった帰りの夜の遅い時間など交通量が少ないときによく通った。

もし徳島県人でこの文章が何を言っているのかわかるようなら、それはかなり拗れた人だろうと思う。

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さてこの裏街道を通ると、吉野町内で気になる建物がある。

それがこの写真の中央の白看板を上げたしもた屋だ。

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名前は「あめや百貨店」。

昭和の初期くらいは行くだろうと思われる古いしもた屋だが、建物はとてもしっかりとメンテナンスされていて、きれいに保たれている。徳島県内のしもた屋で最も気になる建物のひとつだ。

百貨店というくらいだから、呉服屋とかではなく、衣料や日用品などを手広く扱っていたのではないかと想像される。営業しているところを見てみたかった。

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看板にある「百貨店」の「 」の文字は会社名などでときどき見かける異体字。コンピュータで6万文字以上の漢字が使えるようになってもこの程度の異体字がいまだに表示出来ないのが悲しい。たぶん漢字のことを研究している立派な人たちの感覚は私たち市井の庶民とはまったく違うのだろうな。

よく見ると「店」も見慣れない字体だ。

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軒下のブラケットがひときわ目を引く。

営業を始めたころはオシャレなお店だったのだろうな。

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店の裏側から見たところ。

切妻平入りの正面側に看板が付いた建物で、意外に奥行きは短い。

(2008年03月02日訪問)