いよいよ広島への旅へ。
途中、塩江温泉の日帰り入浴施設「行基の湯」でさっぱりしてから高松へ。夕飯を食べて高松港へ着いたころにはすっかり夜になっていた。
私はこの日、初めて
都内に暮らしている人が山手線に乗るときにいちいち時刻表を気にしないのと同じ感覚で、宇高航路は切符を買う時間の余裕がある便を見極めて、桟橋に乗り付ければいいのだ。
きょうは四国フェリーという会社のフェリーを利用。
料金は確か2,400円だったか。瀬戸大橋よりもだいぶ安い。
そもそも徳島→高松を下道、岡山→広島も下道を走る私にとって、坂出と児島に掛かる瀬戸大橋は一般道との接続が悪く、料金以前に使いにくい橋なのだ。
桟橋の自動車の待機場からは高松城の月見櫓が見えた。
船が出るまでそこらをぶらついて写真を撮るなんていう余裕はまったくない。切符を買って車に戻ったらもう乗船が始まるのであった。
この旅の続きはこちら。→広島の仏殿と屋根付橋(1日目)
このにぎやかだった宇高航路は2019年までにすべて廃止された。
この当時、まさかこの航路がなくなるなんて考えもしなかった。香川から岡山へは何度渡ったか覚えていないが、瀬戸大橋を利用したのは1往復半だけで、いつもフェリーを使っていたからだ。まぁ、私が高速道路での移動が嫌いというのもあるのだが。ドライブの途中で足を伸ばして休んだり、無料で入浴できたのもうれしかった。
いまにして思えば、宇高フェリーについて丁寧に写真を撮っておけばよかったとしきりに思う。運転手にとってフェリーへの車の乗り降りはけっこう慌ただしくておちついて写真を撮れる状態ではないのだが、その気になれば船内の様子くらいは残しておけたろう。
すべてがあとの祭りである。
(2002年08月25日訪問)