中浦の大草鞋

男性のシンボルがついた大草鞋。

(愛媛県伊方町中浦甲)

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きょうは佐田岬半島の突端まで行ってみるつもりだが、国道を外れて伊方町の市街地に迷い込んでしまった。

昼食を取ろうと思ったが店が見つからず、先へ進むことにした。このまましばらく海岸沿いを走ってから国道に戻ろう。

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湊座からしばらく西に行くと、道ばたに大きな草鞋(わらじ)が下がっていた。

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一般にこうしたものは村外れにある魔除けだ。この村にはこんな草鞋を履く大男がいるぞ、と威嚇し、村に魔物が入ってこないようにする結界なのである。

一緒に置かれている石仏は地蔵菩薩。

この写真の左側の字は「中浦」、右側は「小中浦」である。草鞋は中浦側に祀られている。

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よく見ると鼻緒のところに男根が下がっている・・・

定礎には「奉唱念佛壱百萬遍者為天下泰平萬民豊楽風雨順時作物成熟浦仲安穏除災招福祈攸」とある。

「南無阿弥陀仏」を百万回唱えてこの草鞋を奉納したということだ。

(2007年04月29日訪問)

日本俗信辞典 動物編 (角川ソフィア文庫) 

文庫 – 2020/4/24
鈴木 棠三 (著)
動物、海の生物、虫などの生物に関連する俗信を約2800話収録。解説・常光徹

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シリーズの中でも最大の750ページ。養蚕の豊凶など興味深い内容ばかりでした。