敷地奥の不動明王

県道242号線の途中にある村境の神。

(徳島県吉野川市鴨島町敷地)

私が家を買おうと思っていた山里、樋山地(ひやまじ)についてはいずれ『阿波國すきま漫遊記』の補遺編で触れようと思う。きょうは樋山地の住人に会えないかと思って村まで登ってみたが、村はもぬけの殻だった。

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樋山地へ向かう県道242号線の道ばたに不動明王と思われる神像が祀られている。場所は敷地奥という小字と赤坂という小字のあいだ。これは村境を守る神なのだ。

私が生まれ育った関東では、村境には道祖神や馬頭観音が祀られるが、徳島では不動明王が置かれることが多いように思う。

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こちらは撮影場所がはっきりしない青面金剛。

たぶん樋山地の村内ではないかと思う。風景の感じからまず想起されるのは、石鎚神社への参道だけど。

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足下には穴のある石が奉納されていた。

山の石ではなく、海岸で拾ってきたものではないか。

穴あき石は薬師如来などに奉納されることが多く、目の病気や耳の病気の快癒の呪物だが、これはどうも違うような気がする。

(2007年01月01日訪問)