かつて上板町には鉄道があった。板野と鍛冶屋原を結ぶ盲腸線で、撫養街道の新道でもある県道12号線がその跡地である。
その鍛冶屋原線の
この通りにある神宅郵便局の隣りの敷地は、いまは空き地だが、かつてここに
「大山」は阿讃山脈にある四国八十八番の番外1番札所の
大山座を経営していたのは塩田という人で、大山寺の住職の弟なのだという。その家は敷地の入口に残っているが、現在は空き家になっている。
塩田家が住職を輩出したのと、芝居小屋を建てたのがどちらが先かはわからないが、この村にとって大山寺は心のよりどころ的な存在なのに違いない。
芝居小屋は、トタン屋根の木造2階建てで、回り舞台、2階桟敷もある本格的な芝居小屋だった。
後期には映画も上映していたそうだ。映画は無声映画だったという。
「土曜館」といって、土曜日に入場料が割引になり、20円で入れたという話を聞いた。
この大山座が廃業した後、神宅小の南に新しく大山座ができたという。場所を移転したのか、そのへんがよくわからなかった。
新しい大山座は「神宅座」という名前だったという人もいる。
(2007年12月02日訪問)