きょう日野沢に来たもう一つの目的地、石灰窯跡。
ここも知人に教えてもらい、一度は実物を見ておかねばと思っていたスポット。
炉は道路から見て川の対岸にあり、橋で渡るようになっている。
いまはか細い流れ橋だが、屈強な橋脚を見ると以前はダンプトラックなどの車両が通行したしっかりした橋だったことが想像できる。
ここの石灰窯は炉だけではなく、建屋が現存しているという点できわめて貴重。
そもそも炉の上に建屋があるなんて想像していなかった。小川町で見た石灰窯にもこんなふうに建屋があったのだろうか。以前ミャンマーで見た石灰窯の使い方だと、炉から吹き上がる高熱ですぐ火事になりそうだけど・・・。
竪窯だが、下にロストルという網がありその上に徳利型の窯があったようだ。
案内板によればこのタイプの石灰窯は明治中期~昭和30年代まで使われたという。明治中期はロストル型の炉が登場した年代を言っているのだろうか。竪窯自体はもっと古くからありそうだけど。
まるで天守閣を思わせる、素晴らしい産業遺産。
惜しまれるのは下部の焚き口が雑木でよく見えないこと。刈り払いしておいてほしい。
焚き口近影。
材木が散乱しているのは下屋が崩壊したからか?
下から見上げると、石垣の途中に床束が立ててある。一種の懸崖造りと言えるだろう。
立入禁止ということなので中には入らなかったが、縦穴は塞いであるようだ。
(2023年02月06日訪問)