8月16日のお盆、仕事が休みの友人と埼玉県の秩父方面に遊びに来た。きょうの最終目的地は吉田町なのだけれど、まだ予定の時間より早いので皆野町の山中をぶらぶらしている。
すると道端に高札場があった。
高札場とは、江戸時代に御触書などを張り出した掲示板である。
案内板によると風雪で傷んできたので昭和48年(1972)に改修工事をしたとある。そのため、昭和48年に復元されたと勘違いしている人もいるようだが、見たところ木材などの時代感は昭和ではなく江戸末期くらいまでは十分にさかのぼりそう。雨の当たる土台からしてたぶん江戸期のままで、屋根と肘木を付け替えた程度なのではないか。
格子の中には石の台と小さな祠が置かれていた。
高札の横には三角形の消防ホース乾燥塔。
サイレンもついているので火の見櫓と言ってもいいかもしれない。
すぐ横には消防小屋。
内部には手押しのポンプ車くらい残ってそう。
門平の集落。
基本的には山頂に近い地滑り地形の集落で、かつて養蚕で栄えた村という感じ。
こうした切妻屋根総二階の民家は、明治時代に北関東で流行した養蚕家屋だ。
でも現在は養蚕をやっている家はたぶん一軒もない。
(2013年08月16日訪問)