入場料を払って建物を通過すると、巨大な沼が広がっている。
沼はお湯で、酸化した鉄分のためにオレンジ色に染まっている。
動きのある竜巻地獄と打って変わって静寂に満ちた地獄だ。
基本的に沼のほとりからただ水面を眺めるだけで、することはない。だからといって退屈かというと、意外にそうでもなかった。池泉庭園みたいなところがお湯になっているという意外性で、湯気が立ち昇るのを見ているだけでそれなりに面白い。
竜巻地獄がすっごく人工的な感じだったのに対して、この地獄はあまり手が加えられておらず、他の地獄とくらべて印象がよかった。
この沼は実は噴火口で、明治から昭和初期にかけてかなりの回数水蒸気爆発を起こしている。
だいたい、過去に爆発を起こしたような場所が地獄になっているのだ。
池のほとりに土産物の軟膏売り場がある。
この地獄で能動的に何かすることがあるとすればその軟膏を買うことくらいだ。
軟膏売り場の横に小さな祠があり、おみくじの販売機が並んでいた。
池の回りにはわずかな数だけどベンチもあるので、ゆっくり観賞することもできる。
(2008年09月14日訪問)