
さきほど紹介した第一防空壕は港町の狭い路地の奥まったところにあって、駐車する場所を見つけるのは至難の業かと思ったが、実は別の路地から車で接近することができた。
そのとき、防空壕の隣りの区画に大きな造り酒屋があった。建物は新古典様式というか、緩いネオルネッサンス様式で、大正時代の銀行などによくあるレトロな事務所である。年代は推定で大正~昭和初期だろう。

ホームページを見てみると、創業は大正6年(1917)ということだ。この事務所も創業時にすでにあったか、創業してあまり間もないうちに建築したものだと思われる。
そもそも創業といっても、無一文からいきなり巨大な社屋を建てるなんてあり得ないから、この場所にはさらに以前から造り酒屋があってそれを買収して現在の会社が出来たのではないか。
それにしても雨がひどい。
傘をさしていてもカメラがびしょびしょになる。きょうの観光はもう無理だ。何か美味しいものでも食べて帰路につこう。
(2008年09月14日訪問)