石風呂の場所を知っているという村人に出会い、場所を教えてもらえることになった。
でもお酒を飲んじゃっているということだったので、私の車に同乗してもらってその場所に連れて行ってもらうことになった。
それがこの棚田のある谷。
その場所は篠竹の薮になっていて近づけそうにない。
おじさんは棚田から薮を指さして「川の対岸のあの辺だ」とかなりピンポイントに教えてくれたのだが、なにせ薮がひどいのでそこまでだった。
おじさんを自宅まで送り届けたあと、再び、その場所へ戻った。
石風呂は川の対岸の河原にあるということだから、この小さな橋を渡ることになる。橋の先は背の高さよりもある篠竹の薮だが・・・ここまで来たら行くしかない!
篠竹の中をしゃにむに進む。ツル性の植物がからんだ林縁の薮や、真竹が折り重なったような竹林に比べれればかなり進みやすい。
かつてここは畑か田んぼで、薮になったのはここ30~40年くらいではないかと思う。
篠竹の中を15mほど進むと、川岸に堤防のような土塁があって、その側面に穴があった。
間違いない、これが石風呂だ!
おじさんによればこの場所の小字は「風呂の元」というそうだ。石風呂の中では茅を燃やしたというようなことを言っていたが、おじさん自身が経験したのではなく、伝え聞いた話で、実際に風呂に入ったという人はいないという。
入口は崩落して埋まってしまっている。『豊後の石風呂』によれば、幅1.8m、奥行き1.65m、高さ1.15mほどのサイズで、2段式だったらしい。
つまりほどんどが埋もれてしまっている。
県道から見た、石風呂の場所。
左側に川に降りる細い道があり、コンクリの橋があるのでそこを対岸に渡ったら、上流方向に川から離れないように薮漕ぎすれば石風呂が見つかる。
詳細な位置はページ右上の地図をクリックのこと。
(2012年03月24日訪問)