こんにゃく橋から上流へ700mほどいったところにRC造の沈下橋、弁天橋がある。
現在はすぐ近くに抜水橋の「弁天橋」ができたので、こちらの沈下橋は「旧弁天橋」と呼ばれている。
橋の周辺は浅瀬の砂地が続いていて、シジミが捕れるのか、たまに水に入っている市民を見かける。
背後にはJR高徳線の鮎喰川橋梁、その先には2年前に廃橋になったこんにゃく橋の橋脚がまだ残っている。
旧弁天橋も新橋の建設でほぼその役目を終えたが、新橋とは接続する道路が違っているため撤去されずに残された。
現在でも新弁天橋が渋滞したときの抜け道として利用する人がいる。新弁天橋は南詰めの堤防道路との交差点の設計が悪く、南行きの橋上が渋滞することがあるからだ。
だが、この橋の本当の存在意義は渋滞時の抜け道ではなく、川面に近い場所を通行することで鮎喰川や吉野川を身近に感させることだと思う。
吉野川に新設された抜水橋は、通行する人に川の自然を一切感じさせないので、この沈下橋は人と川とが接する場所として末長く存続させてほしいものだ。
橋上は1車線で離合は不可能。
対向車があるときは譲り合って交互に通行するしかない。
(2006年12月24日訪問)