美郷村は、吉野川の支流川田川の上流部にある山深い里だ。
山川町から川田川をさかのぼっていくとすぐに人跡を阻むような深い谷になる。国道は川から離れた峠をトンネルで越える。
したがって美郷村はどの方向から訪れるにも峠を越えなければならず、いかにも山里という風情なのである。
美郷村に入るとき、国道を通らずに川田川にそった旧道を進んでいくと、1ヶ所だけ橋があって川田川の水面を確認できる場所がある。そこから上流を見ると、流木捕捉工と思われる構造物が見える。
流木捕捉工については鮎喰川で紹介しているが、鮎喰川の物件は全体がコンクリートでできた砂防堰堤状のものだった。だがこの川田川のものは、下流側に石積みが見られる。厚みのあるロックフィルダム的なものなのだろうか。
手前には澱があり、水遊びもできそうだが、容易には近づけそうもない。それに水質は正直あまりきれいじゃなさそう。
この少し上流にはホタルの名所がある。
かなりの範囲にたくさんのゲンジボタルが飛ぶ場所で、徳島県内でも1~2を争うホタル観賞地だ。
(2007年01月01日訪問)