歯ノ辻のベーハ小屋

県道に面した破風繋ぎ型ベーハ小屋。

(徳島県神山町阿野歯ノ辻)

甘茶目当てで健治寺に行ってみたが、花まつりはやっていなかったのでそのまま石井の浄土寺を目指す。確か以前に花まつりをやっていた記憶があるのだ。

鮎喰川から石井方面へは、県道20号線で新童学寺トンネルを通れば数分なのだが、その手前の歯ノ辻の集落の中に四輪車が離合できない、何かの間違いじゃないかってくらい狭い箇所がある。県道の用地買収でボタンの掛け違えでもあったのかその一角だけものすごく狭く、新トンネルや取付け道路の立派さとちぐはぐな道路なのだ。

その恐ろしく狭い箇所を抜けて一息ついたところに古いベーハ小屋がある。

写真

先ほど見た天ノ原のベーハ小屋は、妻側の破風が山型のところで切れていたが、こちらは破風がつながっている。こうした外観を「破風(つな)ぎ型」とでも呼ぼうか。

ベーハ小屋を換気方法で区別するには「広島式」、「大阪式」、「折衷式」があるとされている。そして天ノ原の物件のように越屋根の妻面に戸があり破風が切れているものは「折衷式」だという情報がある。だが私はその判別方法については確信が持てていない。

どちらかというと越屋根の(ヒラ)面が開閉可能な突き上げ戸であれば「大阪式」、(ヒラ)面が常時開放されたガラリ板であれば「折衷式」と判断するべきだと考えている。

この物件は越屋根の側面が突き上げ戸なので大阪式と考えられる。ただしすべては室内を見てみないとわからないことだ。

(2007年04月08日訪問)

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