阿南市の南部に明谷梅林という梅の名所がある。その梅林へ続く道を走っていたとき枝道が目に付いた。
そのときどういうわけか、その行き止りの道に入ってみようと思ったのである。
この先に何かがある、そんな期待があったわけではない。堂谷川の支流に沿った細い枝道で、地図を見ると長さはわずか200mほどで行き止りになっている。行き止りには農家が1軒あるだけだ。
うん、やっぱり特筆するようなものはなかった。そう思って道を引き返していると、、、、
、、、あれ?
水車小屋じゃないの?
川の対岸に怪しい小屋が見えた。
車を降りて川の対岸へ行ってみた。
神社の前に小さな堰がありそこから用水を取水している。
ちょっとわかりにくいのだけど、この左側の穴が取水口。
水路は道の左を流れたあと、再び道を潜って小屋の横から川に戻されている。
水車、小屋、だよね? これ。
ただの小屋だったらこんなふうに水路を造る必要はないものね。
壁に穴が空いている。
ここに軸を通して、水輪か唐臼の水受けがあったんじゃないだろうか。
たぶんこの隣りの家の持ち物だろうから話を聞こうと、家の呼び鈴を押してみたが残念ながら留守だった。
水車小屋と思われる建物を前側から見ると車庫になっている。
この枝道を行き止りまで入って、逆に戻った者にしか気がつかない水車小屋なのだ。まったく偶然の出会いとしか言いようがない。
(2007年07月01日訪問)