旧土佐北街道は現在高知県/愛媛県の県道5号線となっていて、おおむね旧道に沿って自動車で通れる。
立川は高知側から愛媛方面へ向かう最後の宿場だった。
そこに本陣の建物の一部が残っている。
建物は茅葺きで中央に大きな式台玄関を持つ。
昭和50年に大改装されているので、現在見られる外観はそのときのものだ。
参勤交代にはもともとは船が用いられていたのが、天候などで日数が読みにくいことから陸路に代わり、この街道が使われるようになった。
険しい峠がいくつかあるが、土佐から金毘羅詣でに行く人々や、京、大阪方面へのルートとしては最短のルートだった。
日曜日には内部は見学できるようだが、きょうはお盆休みで火曜日なので閉まっていた。
屋根はまだ葺き替えてから1~2年ではないか。
建物の向かって左側には中庭があり、中門があった。
藩主の宿泊する部屋はたぶん、この左側の座敷だったろうと思う。
中門は向唐門の四脚門。
他にも建物があったと思われるが、現在はこの書院とされる棟だけが残っている。
本陣から旧街道のほうへ歩いてみた。
風呂場が家の外にある家があった。
ここが旧土佐街道。
五街道などとは違って、宿場といっても山村のような風情。
幕末には坂本龍馬が江戸に向かうためにこの街道を何度か歩いている。
(2005年08月16日訪問)