安並水車の里

たくさんの水輪がならぶ観光揚水水車。

(高知県四万十市安並)

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一夜明けて旅の2日目。

ホテルで市内の観光パンフを見たら、近くに揚水水車があるということなので、まず行ってみることにした。

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場所は安並(やすなみ)という地区。

「四ヶ村溝」という用水路にかけられた水車が「安並水車の里」という名前で観光地になっていた。

用水は水車のある場所から2kmほど上流で堰から取水していて、揚水水車としてはありがちな立地だ。

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すごい数の揚水水車が並んでいる。数は、、、12基くらいあるかな。

汲み上げた水は道路際の側溝に流し込んでいる。いまは11月なので、田に水を引く必要はなく、そのまま川に戻されている水輪もある。

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純木造の水輪。

多くの日本人が水車というものに対して持っているイメージ通りのものだ。

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柄杓部分などはかなり趣向が凝らされた構造。

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ただね、、、

私個人としては、趣向を凝らしたものよりも、コストや保守性を考えて造られた手作りの水輪のほうがずっと好みなのだ。純木造というとどうしても補助金で造られた水車にありがちで、見た目重視のため農家が日常的に修理できないからだ。

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むしろ鉄工所で造った水輪や、粉ミルクの空き缶なんかを利用した揚水水車こそが至高だと思っているから!

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川の水はきれいで川底には水草が生えている。

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小型の水車もあった。

こういう水輪に空き缶でも括り付けてあるやつが、一番見たい水車なのだよね。

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水車が廻っている横で、ポンプで畑に水を汲み上げているというかなり残念な風景。

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設置されている水輪のうちかなりの数が実際に水田に水を入れる造りになっておらず、単に飾りとして廻っているだけだった。

確かに過去にここには実用水車があったのだろうし、ロケーションとしては正しいので揚水水車を知るきっかけとしてはいいとは思うが、正直なところ良いものを見たのかどうかよくわからなかった。

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水車の里から南に見える尾根に模擬天守がある。

四万十市郷土博物館の建物だ。

(2006年11月05日訪問)