
水車の里から東側の丘陵に寺の大屋根が見えたので行ってみることにする。
石見寺という。

寺へ登る車道は離合がむずかしいため片側通行なのだが、信号機がついている。
これまで四国や中国でいくつか信号機で一方通行を切り替えている公道を通ったことがあるが、お寺の参道というのは初めて。

一方通行中の車道の途中に神社の入口があった。
これはお寺の鎮守社じゃなくて、独立した別の神社だと思う。でも、まったく停車できない場所なので素通り。

山上には駐車場があり、そこから短い石段を登ったところに山門の薬医門がある。

山門を潜ったところに鐘堂がある。

参道の左側には納経所と庫裏。
この寺は現在、新四国曼茶羅霊場の札所になっているが、歴史的には四国八十八ヶ所の第39番札所だったこともあるという。
かつてはもっと山奥にも伽藍があり、中村藩主の庇護を受けて繁栄した大寺だったという。

参道の右側には水盤舎、兼、地蔵堂が並ぶ。

本堂は巨大な唐破風向拝付き。
建築年代は大正~昭和初期くらいではないかと思う。

軒は凝っている。三手先で、唐様と和様の折衷様式。

本堂の前には「回し錫杖」がある。
横に軸回転するのもので、他では見たことがない。

おみくじの自販機は電力式だった。
赤色がどきついな。

本堂の扉が開放されているので、本尊は薬師如来立像のお姿が拝める。

本堂の右手には大師堂。

境内の全景。

千人首塚榎という看板がついた堂。
鎮守社であろう。
背後の山にはミニ八十八ヶ所霊場がある。

境内には懸崖造りの展望台があり、市内方面を見渡せる。

先ほどまでいた水車の里も見えている。

中村市街地。
あれ!? よく見ると南の尾根に仏塔らしきものが見える。
このあと行ってみるか!
(2006年11月05日訪問)