塩塚高原からの帰路、また水車小屋を見かけた。
別にきょうは水車小屋探索で来ているのではないのだけどね・・・。
塩塚高原は徳島と愛媛の県境にあり、往路は徳島側から登ったので、帰路は愛媛側に下った。ここは愛媛県の新宮町である。
草葺き屋根というのが胡散臭い。それも施工が悪いのか、メンテが悪いのか、腐って屋根が抜けていた。カヤの量が少なすぎたのか。
場所は道ばたなのだが、水量の豊かな谷川というのではなく、水があるんだかないんだかよくわからないような小さな沢に設置されている。
補助金くれるからと思い付きの企画で造った水車小屋か? 本当に必要で水車小屋を造るなら、屋根は波板で造るの順当だと思うのだ。そういう水車小屋が見たいのだよ私は!
でも補助事業にしては定礎やプレートが見当たらない。
水輪は木製だけど軸は鉄で、ベアリングで受けている。このへんは実は個人所有の実用水車にありがちな造りではある。
横に黒いホースみたいなものが何本も見えるが、これは山水を集落まで引水しているパイプだ。
この沢の上流に沈殿槽がありそこから生活用水として引いているのではないか。おそらく取水場所から住居までは近い家で400m、遠い家だと600mくらいはあるだろう。山の暮らしというのはこんな水に頼った生活なのだ。
水車もこのパイプから水をかけていたのではないか。
内部は搗き臼╳1のみ。
この感じは観光水車ではなく、ホントに個人所有の水車小屋か?って風情。
もしかしたら村の誰かが作った趣味の実用水車なのかもしれない。
(2007年07月01日訪問)