石橋の氾濫平野

台風19号の被害の復旧工事中だった。

(埼玉県東松山市石橋)

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きょうは用事があって朝から東松山まで来たのだが、肝心の用事はすぐに終わった。残りの時間で古墳でも見ようかと市の西部に来てみた。

ここは石橋地区。

都幾川の左岸堤防で大規模な工事が行われていた。近所の人に訊いたら、2019年の台風19号でこのあたりは床上浸水の被害があって、その対策工事なのだという。

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台風19号の被害報告書はネットでも見られるが、すべての冠水地域の情報があるわけではない。あまりにも被害が広範囲だったため、報告書が作り切れなかったのだろう。

国土地理院作成の「令和元年台風19号に伴う大雨による浸水推定段彩図」では石橋地区も冠水被害が出ている。

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詳細はわからないが市が作成した堤防の破堤レポートには含まれていないので、破堤ではなく増水による浸水ではないかと思われる。

石橋地区では都幾川に支流が自然合流している箇所がある。そうしたところから都幾川の水が逆流して、低地の氾濫平野に流れ込んだのだろう。

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冠水したのは写真の中央の道路の左側だったという。右側の住宅がある場所は微高地で被害はなかったそうだ。

しかし道路の左側にも住宅やお寺などがあり、床上浸水の被害が出ている。

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現在この付近は堤防の強化工事が行なわれていて川に近づくことができない。

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少し上流にある稲荷橋も以前は県道から直接進入できたが、いまは堤防ができたため堤防越えの道路に変わっている。

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2019年の災害だったが、右岸側の工事は2025年になってもまだ続いている。

(2025年10月23日訪問)