県道76号線は鴻巣川島線と呼ばれているが、マクロに見ると行田と川越をつなぐ街道で古くから往来の多い道だったろう。現代でも、ぼんやり走っていると通ってしまうことが多い道だ。
その道に面したところに大きな塚があり、社が建っている。「富士塚かな?」と思いつつ、別の目的地に向かう途中に通ることが多く、一度素通りしてしまうと、次も「以前通ったけど素通りしたな」という認知になって、いつまでも立ち寄れない場所になりがちだ。
きょうは別の目的地に出かけた帰路、少し遅い時刻になってしまったが、意を決してお参りしていくことにした。高麗方面からの帰りなので、けっこうな回り道になる。でもきょう寄らなかったら、このままでは一生機会がないんじゃないかと思ったのだ。
県道に近すぎて気付いたときには通過している、というパターンが多い立地なのだが駐車はしやすい。公民館前に2~3台は置けそう。
ずっと富士塚だと思い込んでいたのだが、訪れてみたら稲荷神社だった。
土盛りは「水塚」というにはかなり大規模で、神社の社殿を水没から免れるためだけにしては大げさすぎる。根拠はないけれど古墳の再利用のような気がする。
もっともここ東野は水害の多い地域だから、周囲には水塚も多く見られる。
境内にあった往来安全を祈念した石碑。
文政10年(江戸後期)の銘がある。
碑の背後には力石がある。
神社の石段なども時代感があるので、整備されたのは近代でなく少なくとも江戸後期だろう。
拝殿は覆屋になっていて、内部には彫物も充実した立派な本殿が収納されている。
境内にはほかに大和田集会所がある。
(2025年09月11日訪問)
