
和田吉野川左岸(北側)の集落巡りの続き。
ここからは津田集落を見ていく。ここも大里町南部の低地で水害が起きやすそうな地勢。川上の荒川堤防に決壊地形が見えるから実際に過去に水害が起きている場所なのだ。注視していきたいのは
水塚や上げ舟が何であるかは前ページで説明済みなので、津田集落では車窓から見える水塚や上げ舟をひたすら指摘していく。
ブログやSNSが発達し、ストリートビューが利用できるようになったからといっても、水塚や上げ舟を現地に行かずしてインターネット上で発見できるかというとそれはむずかしい。ウソだと思ったら検索してみてもらえばわかると思う。
なぜストリートビューで何かを発見するのがむずかしいかというと、2020年代の視聴環境は表示速度が遅すぎるとか解像度が低すぎるいといった制約のせいもあるのだが、それよりも車載カメラが「何を見るべきか」という視点をもたずに風景を撮影していることが大きいと思う。人間はただ目を開けて道を歩いているだけで風景の中から色々なものを理解したり発見したりしているのに対して、車載カメラの機械的な撮影では肝心なものが写らないのだ。
いずれはネットの速度や容量の制限がなくなって、現実と寸分変わらない精密さのバーチャルリアリティの視界の中で、AIのツアーガイドが風景をキュレーションしてくれる擬似旅行アプリケーションが地球上を網羅するときが来るかもしれない。だがそうしたアプリケーションが埼玉県の片田舎の集落を収録するころには、水塚も上げ舟ももう残っていないだろう。

そこで津田集落の記事では、路上で何を見るべきかというところに"⇨"のマーカーを置いて、実際に対象にフォーカスした写真を交互に載せていこうと思う。
普段の記事と違い、説明は付けないので風景に集中ほしい。

上げ舟がある。

水塚がある。

水塚がある。塚の上の土蔵は崩れかけている。

上げ舟がある。

水塚がある。

上げ舟がある。

上げ舟がある。

上げ舟がある。ちょっとわかりにくいかな・・・。
津田は他の集落に比べて、はっきりと上げ舟が多い場所だと感じた。
ここで紹介したのはすべて公道から見える風景だけだから、丁寧に訪ねたらかなりの数の上げ舟が残っているのではないだろうか。
(2023年02月18日訪問)