遍明院。弘法寺の子院のひとつ。
5月5日、ここで練供養(ねりくよう)が行われる。私が訪れた4月30日にはすでにその準備が始まっていた。練供養とは地蔵や観音などのコスプレをした稚児や僧侶が橋の上を練り歩き、極楽往生を再現するという行事である。青いビニールシートがかけられているのはその時に使う橋であろう。
練供養は中将姫の物語にちなんだものだそうだ。姫は継子いじめから逃れて当麻寺に出家し、修行のすえ曼陀羅を織り上げたという伝説上の人物。臨終の際に二十五菩薩が来迎したという。その物語は女人でも極楽往生できると説く。
ちょっと見てみたかったが、5月5日にもう一度ここに戻ってくることはできない。残念。
中門と庫裏。
プレハブは練り供養の控え所であろうか。
境内にはほかに水盤舎、ふれ愛観音堂。
(2001年04月30日訪問)