今でも東海道の面影を感じさせる町並みが残っている。

と、言って見ても、このように２階の階高が高い家並みは江戸時代の街道にはなかったと思われる。ほとんどは明治後期以降に成立した風景でであろう。

御油と赤坂の間には松並木がある。

『東海道中膝栗毛』では旅人を狐が化かす場所として登場し、喜多八が狐と間違えられて縛り上げられてしまうというエピソードが描かれる。

長福寺は東海道の赤坂宿の中ほどにある。

入り口は薬医門で左右は白壁になっている。

境内へ入ると正面が本堂、右側に書院(?)、庫裏がある。

よく見ると本堂の下部は亀腹（白い漆喰でできた丸みを帯びた土台）になっていて、意外に古そうな感じだ。

本堂の前には水盤舎がある。

本堂の付近には他に、鎮守社と鐘堂がある。

この鐘堂の柱は下部で変に曲がっている。曲がった木材をわざわざ使ったのか、めずらしい造りだ。

裏山の観音堂へと登る石段があった。

石段の途中には弘法堂、鎮守社がある。

熊野谷観音。

普段、広角のアングルでばかり写真を撮っているので、紹介する寺は感動のない写真にばかりなってしまうが、実際の寺の堂宇の小屋組（屋根）みは、写真のイメージとは違って重厚なものなのである。そして実際の寺は写真のイメージよりはずっと感動的なものでもあるのだ。

ところが実際に堂の前に立って写真を写すと、同じ堂が写真のようになってしまうのである。