
飯尾川は吉野川南岸の後背湿地を長く流下する川で、かつて大規模な氾濫を繰り返してきた。現在も1m以下くらいの氾濫は全国ニュースにはならないがたびたび発生している。と、いうことは藍作りに適した土地とも言え、かつては多くの藍農家がありそれなりに豊かな場所だったはずだ。

この場所も飯尾川の河原のような場所で、堤防がなかった時代にはひっきりなしに水没したはずだ。
現在は水田になっている。

大きなクスノキが神社が古くからあったことを物語っている。

神社の名前は
農業の祭神で、農村の神様。

神社には木造物はなく、すべて石造とコンクリ製。
神社は境内から60cmくらいかさ上げされていて、田んぼのレベルからみたらたぶん1.0~1.5mくらいは高くなっている。この高さがこのあたりで水没しない高さなのかもしれない。
この界隈は現在も未来も、浸水と付き合っていくしかない土地なので、家を買うときはよくよく周囲の古家の高さを見たほうがいい。

本殿は全体が洗い出し仕上げ。
すごい精密さだ。
垂木なんて割り箸くらいの太さしかない。

近くで見かけた撥ね釣瓶井戸と思われるもの。
いまは使っている様子はないが、家のシンボルとして残しているのだろう。
(2003年04月05日訪問)