この日は年も押し迫った12月31日。赤城南麓を移動しているあいだに、何ヶ所か道祖神小屋が建てられているのを見た。その一つに立ち寄ってみた。
道祖神小屋は、小正月のどんど焼きに使うものだから年末に作るのは少し気が早い気もする。成人の日が早まった関係で、どんど焼きの日も早まっており、道祖神小屋を作る日程も早くなっているのかもしれない。
この小屋に興味を持ったのは、内部に入れそうな造りになっていたからだ。
この旅の最初、旧榛名町高浜のどんど焼きでは、小屋の内部で子供たちが煮炊きして遊ぶ風習があったことを紹介した。他の地域でも、そうした風習があるのならば確認しておきたい。
確かにこの小屋は、内部に人が入れる構造になっていた。
だが、内部に囲炉裏などはなく、縁起物が投げ込んであるだけだった。通常、縁起物を処分するのは、松が明けてからだが、年末に投げ込んであるということは、今年の正月に処分しそこねた人が入れたのだろうか。
おそらく、どんど焼きの当日までに、この小屋の中にみっちりと達磨やしめ飾りが詰め込まれるのだろう。
小屋の形状は一辺が3mほどのピラミッド型。大きさとしては、充分に内部でお籠りできそうなのだが。
(2008年12月31日訪問)