榛東村の博物館で講演をしたあと、学芸員さんがさらに村内を案内してくれた。
まず向かったのが、博物館から近い集乳所。
この集乳所は、私にとって初めて見学した集乳所となった。近々取り壊されることになっているそうで、敷地の持ち主にお願いして中を見せてもらえることになった。
白いペンキで塗られた外観は、いかにも乳業関係の施設らしくて、かなり写真映えする建物である。
八木原と箕郷を結ぶ、そこそこに交通量のある県道に面していて、何度か通ったことのある場所だが、これまで一度もこの建物に注意が向いたことがなかった。集乳所とういうものを知らなければこんなものなのだ。
建物は、個人の敷地にめり込むように建てられている。
屋根は桟瓦葺きで、少し崩れ始めていた。
内部に入ってびっくりしたのは、室内の中央がシノダケみたいな笹類で覆われていたこと。
室内には、牛乳缶を冷やすための水を汲み上げる井戸があったらしいのだが、そこを突き破ってシノダケが侵入したらしい。写真を撮るのはかなり困難だった。この井戸の使い方については、詳細はわからなかった。
室内には水槽のようなものがあった。
ここに牛乳缶を入れて水冷したのではないかとも思うが、それにしては建物の敷地面積に比べて水槽が小さ過ぎるような気がする。単に、缶を洗ったりする場所かもしれない。
集乳所の運用については、まだわからないことがたくさんある。
(2012年02月12日訪問)