引き続き、案内してもらった集乳所。
これも県道沿いにあり、壁にも名前が書かれているためわかりやすい。先ほど見た八幡橋の集乳所とあわせて、集乳所のフォーマットがある程度見えてくる物件だ。
裏手は公民館の広場になっている。
裏手には真新しく見える銀色の引き違い戸があるが、庇は古いものなので、もともとこの位置に開口部があったと思われる。
窓から内部をのぞくことができた。
内部には広場で使う掃除道具などが収納されていた。
牛乳缶を冷やすような設備は見当たらない。
外部には水槽があった。八幡橋集乳所の水槽と同じように規模は小さいし、建物の外にあることからもここで牛乳缶を冷やしたとは考えにくい。
八幡橋とここの集乳所を見たことで、集乳所の外観の基本形が理解できた。そして今後は道を走っていても集乳所を見逃すことはないだろうという感触をもった。
しかしこの数年、稚蚕飼育所を探して群馬県を半周した道程にいくつの集乳所があったのだろう。飼育所を探しているときにも、すでに「集乳所」というものがあることは知っていた。なのにテンプレートとなる物件を見るまでは、目の前にあっても素通りしてしまっていたのだ。神農原の集乳所はその一例だ。「見えるはずのものが見えていなかった」というのはもどかしいものである。
この手の産業用途の施設で、未知のものはまだあるのだろうか。最近某所で「かまぼこ板乾燥小屋」なるものも見てしまっているので、どんなニッチなジャンルがあるかまったく油断ならない。また、たとえば私がフィールドで見たことがないと思っている「灰小屋(灰屋)」も、まさか群馬県の道ばたなんかにないよね?
さて、ここでちょっと話が変わるのだが、ここ以外に機会がなさそうなので、書いておこう。
この集乳所がある字「生原」について、以前から気になっていることがある。それは「
聞いたのはずいぶん前のことで、もしかしたら聞き違いかも知れないのだが、たしか「生原には無理なことを言う人が多いと、近隣の字で揶揄して言うコトバ」だと聞いた。これは単なる悪口なのだろうか? それとも「その手は桑名の焼き蛤」みたいな
(2012年02月12日訪問)